チキンをきちんと(2)
The Chiken。
はじめのB♭7~E♭7のとこまでは、だいたいいけるんです。
B♭のブルースみたいなもんだ。
で、C7の4小節は、なんかわからんけど、Cに転調したとでも思い込んでCのブルーノートスケール中心に吹いとけばよろし。
キメの瞬間は待っといて、最後のB♭7が4小節続くとこも別によい。
わたしが、昔、苦労したのは、D7~G7の区間。
今となっては全然難しく見えないんですが、昔は難しく見えた。
で、どうしてたか。
その2小節はコピーしたフレーズを吹いてました。
バカの一つ覚えみたいに。
実際問題、ここはダブルドミナントだからこのスケールがふにゃふにゃみたいな話はあるんでしょうが。
それがわかったところで、そのスケール・音列から、なにか素敵なフレーズが編み出せるかというと、果たしていかに。
とりあえずは、上手な人が何吹いているかを聴いて考えます。
で。
The ChikenというとJaco Pastorious Big BandのBirthday Concertの演奏が有名。
いや、これ、かっこいいんですけどね。
サックスソロ、何やっとるんか、なんや、よくわからんわけです。
で、これはあきらめて、なにをコピーしたか。
メイシオ先生ですよ。Maceo Parker。
ファンクの帝王。
(あ、ちなみに、the Chickenは、ここでテナーサックス吹いているPee Wee Ellisさんの曲です。ジャコパスさんの曲ではございません)
ものすごーくシンプル。
D7のとこはコードトーン羅列。
G7のとこはブルーノートスケール。
それでいいんかー、と。
(まぁ、それでいいのはメイシオ先生の吹き方がカッコいいからですが)
もう1個コピーしました。
学生時代、村田陽一Solid Brassという日本の管楽器バンドの真似っこをしてたことがあります。
そのバンドのアルバムの中にThe Chickenが入ってて、ゲストでBob Mintzerさまがソロを吹いています。
これが、なかなか基本に忠実で秀逸。
まっさきにコピーすることをお勧めする音源。
学生時代~社会人の初期にかけて、ジャズに取り組む前までの時期は、はっきり言って、この4つのフレーズだけで乗り切ってました。
まぁ、それぞれ似てるんで実質2つのネタしかないんですが、だいたいセッションなら2コーラスで次の人にいくでしょ(笑)。
このMintzerさまのソロ、D7のところを並び替えると、Dのハーモニックマイナーパーフェクトフィフスビローとか言うスケールが基軸となっていると推測されます。
それがわかってくると、コピーしたフレーズをちょっとアレンジしたり、組み合わせたりすることも出来てくる。
どの部分でどういうスケールが使える、じゃぁ、どうしよう、という順番でお勉強するより、
かっこいいと思うものを採譜して考えた結果、この部分でこういうスケールを使っているんだー、
ということを理解していく方が、わたしは好きです。