(3) 最後の小節のD7
ざっと見渡したとき、♭#のないキーの基本4和音から外れているのは、最後の小節のD7。
その前のC7, C#7は、D7に向かってくる経過みたいなものなので、あまりコードにこだわらなくても大丈夫。
そこからD7と思って吹いても問題ないです。
で、この最後の小節なんですが、音の選び方以上にセッションやライブで重要なことがあって。
それは、次のコーラスをどうしたいのかの「意思表示」。
このコーラスでソロを終えるなら、終わるようなフレーズを吹きながら次の奏者にアイコンタクトを取るでしょうし。
次のコーラスでぐっと盛り上げたいなら、大きめの音でバシっとしたフレーズを吹いて次のコーラスの頭につなげるし。
もうワンコーラス、抑えた感じでいくなら、音数少なめ、音量抑えめでつなげていくし。
リズム隊は、フロントのそういう気配を察して、次のコーラスをどうするかを考えてくれます。
そのリズム隊に、自分が次どうしたいかをこの小節で「意思表示」できるかどうかが、かっこいい演奏になるかどうかのポイントの1つなのではないかと。
それはさておき、このD7。
普通にミクソリディアンで吹いても成り立ちます。
上のほうにAm7が乗っているんで、Am7-D7のⅡ-Ⅴフレーズを吹いてもあいます。
もうちょっと、なんか、違うことをしたいとき使えるのが、リディアン♭7thスケール。
上にのるのがAmにメジャー7thがのったコード。
ソの#、ルート音のレからみたら#11thの音を強調すると、それっぽいフレーズが作れます。
#11thのテンション、意識高い系。
ところで、このDのリディアン♭7thスケールというのは、Aから始めると、Aのメロディックマイナースケールになります。
Am7のスケールチョイスとして、メロディックマイナーを使うとして、Am7からC7,C#7,D7まで、ざばっと同じ音使いで行ってしまう、という選択もありといえばありです。