Sweet Love of Mine(1)

!!new!!

アルトサックス向けとテナーサックス向けのアドリブソロ例をYouTubeにアップしました。


Woody Shawの作品とされる「Sweet Love of Mine」

哀愁ただようメロディがなんとも日本人好みな素敵な曲です。

 

10年くらい前、まだ、ジャズにそれほど馴染んでいなかったころ、ライブ一緒にやったどなたかが持ってきた曲で、そのときもらった音源がこれでした。

Album "Demon's Dance"より。

Alto Sax : Jackie McLean

Trumpet : Woody Shaw

Piano : LaMont Johnson

Bass : Scott Holt

Drums : Jack DeJohnette

 

ドラム、ディジョネットなんだ。今知った(笑)

 

キーはE♭で、コード進行も平易で、吹きやすくて好きな曲でした。
これ、黒本に掲載されていたら、もっとみんな演奏してるんじゃないだろうか。

Concert Key (in C)の譜面をこちらにおいておきます。

Sweet Love of Mine - Lead Sheet in C.pdf
PDFファイル 58.3 KB

でも、これ聴いてて、一番わからなかったのが、Bメロの2小節め。

以下、アルトサックス用のin Ebの譜面で表記します。

普通に想像すると、B♭m7 - E♭7 - A♭△7のⅡ-Ⅴ-Ⅰだと思う。

メロディラインとかアドリブ聴いててもそんな感じなんだけど、どう聴いてもベースはEの音を連呼しているように聴こえてならない。

 

10数年前書いた自分のコード譜はこんなことになってました。

うん。なんか、君の気持ちはわかる(笑)。

E♭7の裏コードのA7の転回と判断したんね。

 

10数年前のやすひろ君と今のふじいがしゃべったら、どうなったかなぁ、と。

 

 

や:Bメロの2小節めって何のコードなんすか?

ふ:どうだろうね。いっしょに考えてみよう

や:(なんでいっしょに考えるんだよ。めんどくさいなぁ)

ふ:これ、ベースの音はEがなってるよね。

や:それはわかっておる。

ふ:試行錯誤数分

ふ:ピアノは、F#-Eっていう流れがあるよね。たぶん、なんか、こんな感じちゃう?

や:たぶんって、わかんないのかよ

ふ:全部は聞きとれないから、聞こえたものを元に想像するしかないんだよ 

や:これ、なんでEmがここにくるんすか?

ふ:なんでやろね。わかんないときは、他のテイクとか聴いてみるとヒントがあったりするよ。

や:(わかんないのかよ)

や:これだと、Bメロのベース、B♭-E♭-E-Aって、2拍づつの動き。

ふ:そやね。なんかこんなの。

ふ:A♭△7のところで、B♭のトライアド(三和音)とA♭のトライアドが行き来するの、なんかおもしろいよね。

や:そこ、今、興味ないっす。

ふ:あらそう。

ふ:これとかもかっこいいよね。ピアノがモントゥーノでやってて。

や:Bメロ1小節めのベースラインはB♭-F-B♭みたいなので、2小節めはE-Aでさっきと同じ。

ふ:こんなんやろね。

や:はい。

ふ:B♭m7-E♭7-A♭△7ってのがふつうのⅡ-Ⅴ-Ⅰやんか。それをB♭m7-A7-A♭△7に置き換えるってのは、よくある話よね。

や:へい。

ふ:セブンスコードをⅡ-Ⅴに分割する、ってのも、なんか、よくある話やん。

や:ほい。

ふ:これが、3つめのモントゥーノのバージョン。

ふ:んで、マイナー7thコードのところを、後ろに7thコード足して、Ⅱ-Ⅴに分割するってのも、なんか、ある話やん。

や:あるかなぁ。

ふ:あるって、きっと。これが、2つめのバージョン。

ふ:んで、ここまで来たらやで。やっぱⅤ7にいくのめんどうやから、Ⅱm7でひっぱるとするやん。

や:なんすか、その、めんどうやからって。

ふ:まぁいいやん。そしたら、だいたい元の音源みたいなコードになるやんか。

や:。。。

ふ:じゃ、またね!

や:。。。

や:いや、ちょっと待て。

ふ:なに?

や:なんか、さっきEm69とか言ってたけど、それは何?

ふ:バリエーションでしょ。その方がいい感じやからそう弾いたんちゃうの。

や:。。。

ふ:ごめんごめん、あのね。ふつうのⅡ-Ⅴ-Ⅰやったら、B♭m7-E♭7-A♭△7やんか。

ふ:このE♭7をオルタードでとると、こんなスケールやん。

ふ:E♭7のオルタードスケールにEm69の和音って入ってるやんか。だからE♭7のテイストがけっこうあっていい感じなんちゃう?ソロもふつうにオルタード系のⅡ-Ⅴのフレーズ吹いておけば合うし。

や:ふーん。じゃ、結局、どう譜面書いたらいいんすか?

ふ:どやろね。

ふ:こんな感じで書いておけば機能的にもわかりやすいし、いいんちゃうやろか。

ふ:ま、音源渡しといたら、ピアニストとベーシストが良きに計らってくれるって。

や:。。。

 

この曲とほぼおんなじ曲に鈴木勲さんの「45th street 8th avenue」という曲があります。

 

この方のお話がネットにあって、面白かったです。

http://arban-mag.com/interview_detail/3

 

(続く)

カラオケはこちら。